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SONY α700 Blog 表現贅沢主義

α700と鉄道写真
過酷な条件を楽々クリアー!
すごいぞα700
撮影・文:長根広和
長根広和 NAGANE Hirokazu
1974年、横浜市生まれ。真島満秀写真事務所所属。JRポスター、時刻表表紙写真をはじめ鉄道専門誌や旅行誌などで活躍中。日本写真家協会(JPS)会員。
※作品画像をクリックすると拡大画像とキャプションがご覧になれます。
ムック、見ていただきました?
 「SONY α700オーナーズBOOK」ご覧いただけましたか?
 鉄道写真は……、新幹線なら時速300km、リニアモーターカーなら時速500km、そんでもってシャッターチャンスは一瞬だけ。その一瞬が曇ってしまえば、The End。超ローカル線なら次のチャンスは5時間後。なんて条件の厳しい撮影ジャンルなんだろう!とつくづく思う毎日である。
 そんなある日、カメラマン編集部から電話をいただいた。
編集部 「あの〜、α700という新しいデジカメで鉄道を撮ってもらえませんか?」
そこで私「デシカメ〜!? いつも鉄道は銀塩フィルムでしか撮っていませんけど、僕でいいんですかぁ?」
編集部 「だからお願いしたいのですよ!」
 本当にありがたいお言葉で涙が出そうになる。
私 「時間はどのくらいいただけるのですか?」
編集部 「長くて1週間、短くて4日間ぐらいかも」
 うひょっ!それっぽっちしか時間がないのかよ〜とドキドキしつつ
私 「ありがたく撮影させていただきます!」
 ほんと大丈夫かぁ〜、自分!
α700なんだからN700を撮ろう!
 鉄道以外の仕事でデジカメは使用しているので、知識云々はとりあえず大丈夫。さてさて、スケジュールはと手帳を開く(手帳というのがまたまたアナログ。編集部の担当さんがピコピコ操作するPDAにジェラシーを感じている私)。すると撮影にあてられる時間が3〜4日しかないことが判明。いや〜な汗が、たらりと流れる。グラフ4ページに、ジャンル別4ページ。そんでもってレンズインプレ5本分。これは緊急事態である。最初は好きな東北のローカル線にでも行こうかなと思っていたが絶対にムリである。さあ、何を撮ろうか?
「α700、α700、α700、α700、α700、α700……」(変な念仏を唱え続ける私)
「………α700、α700、N700、N700、N700、N700」
 N700系。そうだ! 東海道新幹線を撮ろう!
 さて、どこに行こうかと時刻表地図を見ると新幹線のゼブラの線から上に伸びるゲジゲシの線が目に付く。大井川鉄道だ。SLも走っているし、これは効率よく撮影できるぞ! そんな単純というか安易な発想でα700との撮影行が始まった。
ボディ内蔵手ブレ補正機構、最高っす
 前置きがとても長くなってしまったが、初めてご対面したα700の感想は、「カッコイイじゃん」である。おでこのSONYというマークもなかなか新鮮でGood。真島満秀写真事務所に持ち帰ると、スタッフみんなで取り合い、そして撮り合いになり、その日は開店休業状態。α700での大撮影会で1日が終わってしまった。
 鉄道写真にとってα700の最大の武器は、なんといってもボディ内蔵手ブレ補正機能であろう。他社のISやVRという、レンズ内に手ブレ補正機能が付いているレンズは価格も高いし、同じ画角のレンズを持っていたとしても新たに購入しなくてはならない。
 それがαならば純正はもちろん、αマウントレンズならどのレンズでも平等に機能してくれるのだ。私は手持ち撮影が容易にできるということを賞賛しているわけではない。私は三脚撮影推奨派なのだが、いままでは500mm、600mmというレンズを三脚にセットしても、シャッターボタンを押しただけでもビビッてしまうのが悩みだった。それが一発解決というのが絶賛なのである。
 もちろん、三脚を使わない鉄道スナップ撮影や車内撮影などで大活躍だし、手持ち撮影派の人には最高のアイテムであろう。銀塩フィルムカメラではあり得ない技術なので、とっても新鮮であり、驚きでもあった。
あっと驚きのDレンジオプティマイザー
 つづいて、驚きの技術がDレンジオプティマイザーである。詳しい内容はオーナーズBOOKを見ていただくとして、この機能は順光を少し逃した時間帯で大活躍である。いつもの順光になる撮影地に行ったのはよいが、季節がずれてばっちり順光にならないことや、目的のイベント列車が順光の時間を過ぎたときに通過するなど、主人公が登場する時間が決まっている鉄道写真ではよくあることだ。
 そこでDレンジオプティマイザーをONにすると、つぶれ気味になった列車の側面や顔をオートで美しい露出にしてくれるのだ。そうそう、車体が真っ黒なSL撮影での威力はものすごいものがある。その効き具合はアドバンスレベル設定で好みの度合いに設定することもできる。また、RAWで撮影すれば現像ソフトにてより細かな設定をすることができる。
 銀塩フィルムではあきらめなくてはならなかった撮影条件でもガンガン撮影可能である。こんなに素晴らしい機能であるが、すべてONにしておけば良いというわけではない。鉄道イメージ写真を撮影するときなどはOFFにした方が良い結果が得られる。夕陽にギラリと輝く写真や、シルエット写真などはビシッと黒くつぶれた方が良いイメージになることが多い。また車両のメカニカル感を出したいときもOFFにした方が良いだろう。
さらに驚き、高感度で撮れるっ!
 驚きばかりつづくが、もう一つの驚きが高感度撮影である。これはα700のみならず最近のデジカメすべてに言えることなのだが、銀塩フィルム派にとっては腰が抜けるほどの驚きである。ISO1000なんて朝飯前、ISO3200でも驚くべき高画質で撮影できるのである。α700はなんとISO6400まで撮影可能だ。銀塩フィルムだとISO400のフィルムを+1増感してISO800で撮影するのが限界かなという感じ。正直ISO400で撮影するのもためらってしまう感じだ。
 前述のボディ内蔵手ブレ補正機能とのコラボレーションで、なんと地下鉄の撮影なども可能となってしまう。地下鉄のホームで三脚を立てることはできないので、もちろん手持ち撮影で、である。これには本当に脱帽である。ISO3200で撮影したのだが、ノイズリダクションの効果も相乗して信じられないほどの高画質であった。これは新しい鉄道撮影ジャンルの幕開けだと私は感じた。
 というわけで、このα700ブログでは今回撮影した夜の鉄道写真をご覧いただきたいと思う。昼間の写真は誌面を見てね!
昼間の写真はムックで見てね!
 今回はかなり激しい撮影条件などでも撮影したのだが、α700はストレスなく私の要望に答えてくれた。ただ、鉄道撮影にとって秒間5コマというのが少々厳しいが、これは贅沢なことなのであろう。秒間10コマのカメラに慣れてしまったゆえに感じてしまうのだが、ふと考えてみれば、ほんの数年前まで秒間5コマのカメラでバリバリ仕事をしていたわけだから、まったく問題なく合格点である。まあ、将来発売されるであろうαのフラッグシップに期待したいところだ。
 私の希望はフルサイズ、秒間10コマ。ソニーさん! がんばってくださいよ! 期待しています。
 SLなどが運転されると有名撮影地は何百人もの鉄道ファンでいっぱいになり、カメラの展示場と言わんばかりのカメラであふれる。見渡せばC社やN社のカメラが多勢の現状だが、まもなくおでこに「SONY」のマークが輝くカメラであふれる時代が来るであろう。そう感じさせるカメラがα700である。
 おかげさまで3日間という短時間でオーナーズBOOKの作例を撮りきることができた。それはα700のポテンシャルの高さゆえ、可能であったに違いない。仕上がりはぜひとも誌面で見ていただければと思う。いや〜、ハードだったが鉄道撮影は最高である。鉄道写真万歳! α700万歳!



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