AT-X 107 DX Fish Eye 10〜17mm F3.5〜4.5は、トキナーから発売されたデジタル一眼レフカメラ専用の魚眼ズームレンズで、ニコンDデジタル用とキヤノンEOSデジタル用が発売されている。最大の特徴はなんといっても焦点距離。10〜17mmととてもワイドな画角で、しかも焦点距離が10mmのときには対角線画角が約180度に相当する。つまり、180度対角魚眼レンズでもあるわけだ。APS-Cサイズのデジタル一眼レフカメラはフルサイズのデジタル一眼レフに比べ広角側がウィークポイントとよく言われるが、このレンズがあれば、広大な風景だってそのまま広く写し撮れる。もちろん実質画角は112.5〜62.5度となるが。
トキナーからはやはりデジタル専用レンズとして12〜24mmのAT-X 124 PRO DXが先行して発売されているのだが、実際に撮ってみると、それを上まわる強烈なワイド感が得られた。しかも最短撮影距離は14cm。レンズ先端部からだと、なんと約2.5cmまで被写体に接近できる。魚眼レンズの画角を活かして遠近感を強調したり、被写体をデフォルメしたりすることも自由自在だ。10〜17mmというズームではあるけれど、積極的に10mm側を活用してみてはどうだろう。
重量は350gと、このクラスの超広角ズームとしては非常に軽量・コンパクトにまとまっている点も評価したい。また、魚眼レンズというと前玉が大きく突き出したようになっていて、指紋などの汚れが付きやすそうで取扱いに心配する人もいるだろうが、レンズ前面にWR(Water-repellent)コートが施されていて、その点は心配無用だ。
画質も良い。逆光で撮影した写真を拡大したところ、画面の端に色収差が見られたが、中心部には全く見られなかった。周辺部の収差も、強い逆光となっている部分でなければ現れなかった。レンズはワイドになればなるほど設計に無理が生じるのが常だが、レンズ後群にSDガラスを組み込んで周辺部の色収差を補正している。遊びで買うにはもったいない高価なレンズだが、欲しくなるおもしろさ、買っても後悔しないおもしろさがあると思う。
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