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アップル Aperture 2
  (2717 ヒット)
謳い文句は“100を超える新機能”
 Mac 用ソフトウェアの市場は、コンピューター本体のシェア同様、Windows に比べると小さいため、結局のところハードウェアを提供するアップルがソフトの開発も行うというのが現状である。そのためバージョンアップはMac OS ほど頻繁ではない。そんな状況だから、今回の Aperture の「1.5」から「2」への1年半足らずでのモデルチェンジはサプライズである。しかも、「100を超える新機能が加わった」ことがセールスポイントに挙げられているのだから、現ユーザーにとっても、これから購入しようという方にも二重のサプライズであると思う。
 ここでその100項目すべてを説明することはできないので、筆者がふだん Aperture を使用している範囲(写真のデーターベース検索と画像の簡単な編集が主)で、旧製品と Aperture 2 との違いを見てみよう。
 起動方法は Mac のお作法通りにアイコンをクリックする。デスクトップ下の Dock や Finder のメニューバーに予め登録してアイコンを並べておきクリックして起動する。画像ファイルや画像の入ったドライブのアイコンをドラッグ&ドロップしても起動しないのが他のソフトと少し異なる。
 画像の取り込みは、従来どおりメモリーカードを差し込むと同時にAperture が自動起動してサムネール表示が始まるので、使い勝手は変わりない。保存は好きな場所に好きな方法ででき、すべてAperture が管理してくれる。
注目したい新機能とRAW現像の品質向上
 Aperture 1.5 と 2 を比較して、とくに大きく変わった点をピックアップして説明していこう。
(1)インターフェイス
 起動直後の基本画面は、中央にビューア、左に小ウインドーの「プロジェクト」が表示される。Aperture 1.5 では、ビューアの両側にインスペクタが展開していたのでビューア自体の表示エリアが狭かった。Aperture 2 ではインスペクタが左に集約されたので、画像表示領域が広く使え、作業効率は格段に向上した。

(2)テザー機能
 最近のデジタル一眼レフカメラには、遠隔操作やコンピュータと直接リンクして撮影のできる機種がある。テザーは、Aperture 2 をインストールしたMacintosh とカメラをFireWire またはUSBでつないで、画像データを直接読み込んでプロジェクトに保存、表示してくれる機能。画面で確認しながら照明を変えたりできるので、スタジオ撮影には欠かせない機能といえよう。

(3)画像処理ツール
 Aperture はRAW処理に特化したのが特長。Aperture 2 になってさらに画質クオリティは向上した。極端なコントラストの被写体では白とびが起きやすいが、新設の「ハイライト復元機能」を使えば明るすぎるハイライト部分を補正できる。また、新たにプラグインアーキテクチャーを導入したことで、今後さまざまなプラグインを使った画像編集が行える。アップデータ2.1では早くも「覆い焼きと焼き込み」プラグインが配布され、外部アプリケーションに頼ることなく画像の調整が行える。
 以上がとくに大きな変更とアップルがアピールする点だが、率直に言ってインターフェイスに変化は少ない。そのためハンドリングは Aperture 1.5x から移行してもスムーズに作業を行えた。ただ、従来なかったコマンドエディタの機能が追加され、各機能に設定したショートカットキーをユーザーが再設定できるようになった。使用頻度の高い機能のショートカットキーを自分流にカスタマイズできるので、作業効率を数段アップできる。
表示待ちのストレスを軽減してくれるクイックプレビュー
 Aperture では、大量に保存した画像それぞれにキーワードを設定して検索をより容易に、高速に行えるようにできる。筆者はこの機能を最大限に生かすべく、すべての画像データにキーワードを補完してあるほどだ。ただしAperture 1.5x までは、マスターイメージに保存することはできなかった(バージョンイメージには書き込めた)。それがAperture 2 ではその制限がなくなり、メタデータを画像データに補完することもできるし、メタデータをテキストデータとして分割保存することもできる。一度、画像データを破棄し、再度読み込んでみたが、「キーワード」はしっかり受け継がれた。
 その他気づいた点では、動作速度の向上も大きな進化だ。たとえば、Aperture はRAW画像を扱うことが基本だけれど、データが重いぶん、画像の読み込み → 表示時間などが、とかくMacintosh 自体の基本スペックに左右されてしまう。スペックの低いMacintosh ユーザーのなかには、それを理由にAperture を敬遠している人もいたのは事実だ。
 そこで、画像にアクセスして表示するプロセスを大幅にスピードアップする機能として「クイックプレビューモード」が新たに採用された。マスターではなく画像プレビューのみが高速表示されるため、画像の確認や比較、レーティング、選択などの簡単な作業には驚くほど早くとりかかれるようになった。これでストレスが解消されるユーザーも相当多いだろう。
 ちなみに、従来のHUD(ヘッドアップディスプレイ) 機能やフルスクリーンモードなどは継承されている。プリント、WEB などへの新しい対応を含め、写真の総合的な管理、編集におけるプロカメラマンの要求にきめ細かく対応したのが Aperture 2 の魅力と言えよう。フリートライアル(無償体験版)が用意されているので、新しい機能を自分のワークフローに照らし合わせて試してみることをお奨めする。
主なプロフィール
平成20年2月12日発表
平成20年2月12日発売
画像総合管理ソフト
Mac OS X v10.4.11
またはv10.5 (Leopard)
RAW対応
発表時ニュースを読む
アパーチャー ツー パッケージ
パッケージ。直販サイト「Apple Store」価格は2万3,800円(アップグレード版は1万1,800円)だ。フリートライアル版をダウンロードできる。詳しくは本サイトの「画像ソフト案内所」を参照。


アパチャー2.0 基本画面
【新】 Aperture 2
基本画面
基本画面の表示レイアウトを改良し、見やすくしている。とくに目立つ部分では、v1.5で右側にあった調整ツールの表示が、すべて左側の一体型インスペクタとHUDに統合し、Wキーを押すだけで機能を切り替えできるようになった。
アパチャー1.5<br />基本画面
【旧】 Aperture 1.5
基本画面
Aperture1.5xでは、左側に「プロジェクト」リスト、右側に調整パネルがならび、中央のビューア部分が狭くなっていた。モニターサイズが小さい場合、非常に使いずらかった。

 

写真をクリックすると拡大画像になります。
= 主な新機能と画面例 =
[全プロジェクト表示]
[クイックプレビュー]
[レタッチ]
全プロジェクト表示画面 クイックプレビュー画面 レタッチ画面
画像が大量に蓄積されると、仮にフォルダで分けてあっても目的の画像のありかを見失うことがある。Aperture 2 では、iPhotoのイベントに相当するプロジェクト内の画像を選択して一枚表示させることができるようになった。全リストがビューア部分に画像で並ぶので、目的の画像の所在は一目瞭然だ。また、画像にマウスカーソルをそえてセンタークリックを回すと、プロジェクト内の画像が走馬灯のように順番に現れるのも便利。
RAWやTIFFファイルを大量に保存すると、表示が遅くなるものだ。そこで、とりあえず画像を素早く読み込んで表示できるモードを用意した。Pキーを押すと切り替わる。確認やレーティング、選択などの作業の多いプロ写真家にはとても重宝しそう。
画像に簡単な修正を行いたいとき、これまでは外部アプリケーションを呼び出してきたけれど、Aperture 2 では新機能「レタッチ」が便利。塵などを消す「修復」と、画像の一部分をコピー&ペーストする「クローン」がある。どちらもオリジナル画像は残されるので安心。
 
[ビネット]
[プラグイン]
[外部アプリリンク]
ビネット比較画面 プラグイン比較画面 外部アプリ起動画面
広角レンズに多い周辺光量の減少「ビネット」を露出とガンマで調整を行って再現する機能が盛り込まれた。露出ビネットは周辺光量落ちを再現。ガンマビネットはそれをよりはっきりさせる。比較画面もある(左:処理後、右:オリジナル)。反対の機能のディビネット調整も可能。
Photoshop のようなプラグインの導入が可能になった。v2.1でプラグイン「覆い焼き(明るく)と焼き込み(暗く)」が装備された。比較画面もある(例:全体が霞んだ画像を元に、木々の緑を焼き込んでみた。左右で比較すると違いが分かるはず)。
Aperture は画像の大がかりな加工・修正は他の専用アプリケーションで行うのが基本。ユーザーの持っているソフトを「環境設定」で登録しておけば、Aperture の画面上で呼び出せる。外部アプリケーションで保存を行うと、自動的にAperture に修正が反映される。マスターイメージでなくなるので、保存の時にはバージョンイメージとして扱う点に注意。
 
推奨システム構成 ※実際の動作システム条件とは異なります ● コンピュータ:2GHz以上のIntel Core DuoまたはデュアルPowerPC G5プロセッサを搭載したMac ●OS:Mac OS X v10.4.11 Tiger またはv10.5.2 Leopard ●システムメモリー(RAM):2GB ●グラフィックカード:ATI Radeon X800 XT Mac Edition/9800 XT/9800 Pro/X1900 XT/X1600/HD 2600 XT、NVIDIA GeForce 6800シリーズ/7300 GT/7800 GT/8800 GT、NVIDIA Quadro FX 4500またはFX 5600 ●その他:DVDドライブ(インストール時に必要)
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