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キヤノン EOS Kiss X2 (ベータ機)
  (7953 ヒット)
俊敏なレスポンス&高画質に着実な進歩を見た
 Kiss X2 をチェックするとき、半年前に発売されたKiss Digital X と比較するのは当たり前だ。まず外観では、背面の液晶モニターが3.0型 (Kiss Digital X は2.5型) になり、さらに背面から見たシルエットがなだらかな曲線を描いている点が、X2 の大きく変わったと思える最初の印象だ。
 大きな液晶モニターを搭載したため、ボタン配置が変わり、もしや操作感まで変わってしまうのではないかと思っていたが、意外とすんなり撮影に入っていくことができた。造形処理と操作性の融合のうまさは、さすがキヤノン、お見事である。
 撮影レスポンスも十分はやい。このクラスでは最高と言える秒間3.5コマの連写性能がそれを表している。
 とはいえ結論を先に言うと、X2 の進化を本当に感じとれたのは、解像感とホワイトバランスの性能だった。
プロから見ても好ましいニュートラルな色
 解像感の比較だが、10.1メガ (CCD) から12.2メガ (CMOS) というふうに画素数をアップしてゆくのは、キヤノンにかぎらずもはやエントリークラスでも当たり前の世の中だが、肝心なのは遠景の解像感が、画素数が多くなったぶんに比例して向上しているかどうかだ。X2 とX の差は約200万画素。19インチクラスのディスプレイで全画面表示してもさほど大きな差は見られないのだが、画像をずんずん拡大して細部をチェックしてゆくと、画素と画素とのつながりが画像としてきちんと再現できているのがわかる。拡大していっても、細部の立体感がきちんと残っているのだ。
 次はホワイトバランスの精度向上である。とくに青かぶりしやすい 「晴天の日陰」 という撮影条件で X2 を X と比べながら色々撮ってみた。新採用の 「DIGIC III 」 の実力が試される場面であったが、ほとんどニュートラルな発色で、カラーバランスの崩れがない。しかも14bit 処理。プロにも好ましい色再現だ。エントリー機ながら、キヤノンが 「Kiss シリーズ」 に注ぐ思いがひしひしと伝わってくる着実な進歩が見てとれた。
自動補正、低ノイズ…きれいな写真がもっと身近になった
 このほか、X2 に搭載された新機能のひとつに「オートライティングオプティマイザ」機能がある。逆光状態やストロボの光量が足りなくなったとき、あるいは曇り空の風景などの撮影場面で、自動的に明るさやコントラストを補正する機能だ。チェックしてみると、たしかに逆光下の顔の表情や、とくにシャドー部の再現がよいことを確認できた。
 なお、このオートライティングオプティマイザ機能は、マニュアル露出時とRAW、およびRAW+JPEG記録のときは機能しない。「かんたん撮影ゾーン」ではON、応用撮影ゾーンではカスタムファンクションからON/OFFが選べるようになっている。使いたいときには、そのことを忘れないように。
 最後に、高感度時の描写チェックを行った。もともとキヤノンEOSデジタルはノイズ感が少ないことでは定評がある。さらに、X2 には「高感度撮影時のノイズ低減」が、カスタムファンクションから選べるようになっている。もっとも、この機能はデフォルトではOFFなので、そのまま 拡張感度上限の ISO1600 で撮ってみた。下の作例にもあるが、ノイズ低減機能を使わなくても、ノイズが大幅に低減していることがわかった。これはCMOSセンサーに第二世代オンチップノイズ除去回路が搭載されたことによる効果大と捉えていいだろう。もちろんDIGIC III 抜きでは語れない進歩だ。
 それにしても素早い9点AFといい、使いやすいライブビューといい、本当によくできた一眼レフカメラだ。海外での評価も高いようで、TIPAベストアドバンストデジタル一眼レフカメラ2008 を受賞したそうだ。
主なプロフィール
平成20年1月24日発表
平成20年3月21日発売
有効12.2メガピクセルCMOS
ISO800(拡張1600)
SDHCメモリーカード
/ SDメモリーカード
セルフセンサークリーニング
9点AF/コントラストAF(LV時)
35分割測光
3.0型液晶モニター
AFライブビュー
フラッシュ内蔵
発表時ニュースを読む
キヤノン EOS キッス X2 フロント
Kiss Digital X より曲線を多用。ストロボ内蔵のペンタ部からなだらかなカーブがサイドへ続く。シャッターボタンまわりのデザインも改善。
キヤノン EOS キッス X2 トップ
X では十字キーに割り振られていたISO感度設定ボタンが前ダイヤルのうしろに独立して配置された。
キヤノン EOS キッス X2 リア
モニターの大型化で、X では液晶の左にあった5つのボタンすべてが引っ越しをした。見た目の印象はずいぶん異なる。

 

作例1● 解像感
写真をクリックすると拡大画像<640×427>になります。
作例2● ホワイトバランス
写真をクリックすると拡大画像<640×427>になります。
作例1 作例2
拡大して後方の建物の文字をみた。すると、Xでは周囲に溶け込みそうなビルの文字が、X2では立体感をもって踏ん張っている。プラス200万画素の力を実感した瞬間だ。
■EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS プログラムAE JPEG WBオート ISO100
ほぼニュートラルな発色で、カラーバランスの乱れがない。気になったのは露出。1/3EVほどオーバー目に出ている。ISOオートも200に設定される頻度が高かった。
■EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS プログラムAE(F5.6 1/200秒) JPEG WBオート ISOオート(ISO200)
 
作例3● オートライティングオプティマイザ ON
写真をクリックすると拡大画像<640×427>になります。
作例4● 感度拡張ISO1600
写真をクリックすると拡大画像<640×427>になります。
作例3 作例4
逆光下の階調描写を見る。人物の顔や植え込みの周囲などつぶれやすい部分が明るく再現された。露出補正の苦手な初心者にはうれしい機能だろう。
■EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS プログラムAE(F5.6 1/800秒) WBオート ISOオート(ISO200)
「高感度撮影時のノイズ低減」がカスタムファンクションで選べるが、初期設定の OFF で撮影。何もしなくても、ノイズにつぶされず髪の毛が再現された。
■EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS プログラムAE(F5 1/50秒) JPEG WBオート ISO1600

※作例はβ機(試作機)のもので、製品版と異なる場合があります。
作例写真のサムネイル画像と拡大画像は、Web用に解像度と圧縮率を変更しています。
また、著作権者とモーターマガジン社の許可なくこの画像を二次利用することを禁じます。

主な仕様 ●有効画素数:約1,220万画素 ●撮像素子:APS-CサイズCMOS ●ゴミ対策:自動センサークリーニング、手動センサークリーニング、撮影画像へのダストデリートデータ付加 ●撮像感度:かんたん撮影ゾーン:ISO100〜800自動設定/応用撮影ゾーン:ISO100〜1600任意設定(1段ステップ)、自動設定 ●画像形式:JPEG/RAW(同時記録可能)●記録メディア:SDHCメモリーカード/SDメモリーカード ●ファインダー:ペンタダハミラー使用アイレベル式、視野率約95%、倍率約0.87倍(50mm) ●フォーカス:9点測距、ワンショットAF/AIサーボAF/AIフォーカスAF、MF ● シャッター:電子制御フォーカルプレーンシャッター、30秒〜1/4,000秒、バルブ、X=1/200秒 ●測光方式:TTL35分割開放測光、評価/部分/中央部重点平均/スポット ●露出モード:プログラムAE(全自動、ポートレート、風景、クローズアップ、スポーツ、夜景ポートレート、ストロボ発光禁止、プログラム)/シャッター速度優先AE/絞り優先AE/自動深度優先AE、マニュアル露出、E-TTL・自動調光 ●露出補正:手動1/3、1/2段ステップ±2段(AEB併用可能) AEB1/3、1/2段ステップ±2段 ●モニター:3.0型(約23万ドット)TFTカラー液晶 ●ライブビュー:撮像素子による評価測光方式、視野率100%、拡大表示(×5/×10) ●内蔵ストロボ:リトラクタブル式 E-TTL ・、ガイドナンバー13(ISO100・m)、照射角17mm相当の画角に対応 ●電源:バッテリーパックLP-E5 ●サイズ:W128.8×H97.5×D61.9mm(突起部除く)●重さ:475g(本体)
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