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Datacolor Spyder3 Print
  (2372 ヒット)
プリンターキャリブレーションの重要性
 パソコンのモニターで見ている画像と、プリンターで出力した写真の色調や明るさが異なって困った経験はないだろうか。いくらモニターをSpyder3 Elite などでキャリブレーションして正確な画像確認ができるようになっても、最終出力物のプリントにそれが反映されなくては、お気に入りの作品の完成とは言えない。
 モニター上の画像とプリントが異なってしまう大きな理由のひとつが、プリンタードライバーによる自動補正 (色調補正) だ。集合写真のような記念写真なら便利な機能なのだが、作品としてのプリントは、モニターを見ながらベストに編集した画像と同じようにプリントしたいものだ。プリンターが「良かれ」と思った補正が「余計なお世話」になってしまうことがある例だ。
 では、単純に自動補正をオフにしたらどうだろうか。この場合、補正しないだけであって、やはりモニター画像の色調に忠実なプリントを得ることは不可能だ。そういった難問を解決してくれるのが、モニターとプリンタープロファイルだ。モニターと同じように自分のプリンターのカラープロファイルを作っておけば、カラーマネジメント対応の (Phoshopなどの) ソフトウェアから出力する際にそのプロファイルを指定することで、モニター画像とカラーマッチングがとれたプリントが得られるのだ。
 このプリンタープロファイル作成ツールとして有名なのが、モニターキャリブレーションシステム Spyder3 Elite でおなじみ Datacolor 社(日本ではソリューションシステムズが販売する)の Spyder3 Print だ。
プルーフィング前の準備は念入りに
 プリンタープロファイルの作成は (プリンターが複数台ある場合は)、まず作品づくりに使うプリンターを決め、その 「印刷品質チェック」 のためにカラーパターン印刷を行う。印刷物を見て、色のかすれや色むらがなければプロファイル作成作業に移る。もし、印刷がかすれていたら、ノズルをクリーニングし、再度カラーパターンを印刷してチェックする。満足の行くまでこれを繰り返す。
 次は、「メディア設定チェック」 だ。これは、用紙種類の設定と実際に使用する用紙を合わせるための作業で、やはりチェック用画面を印刷し、カラーパターン部分で階調再現を確認する。また、人物が印刷されたフォトコンテンツ部分を見て、肌色やハイライト、シャドー部の再現を確認する。A4サイズの用紙に4分割印刷できるので、1枚の用紙にさまざまなドライバー設定を試し、なかから最適な設定を選んでもいい。
 ここまでできたら、測定のもととなる「ターゲット」 の印刷だ。カラーパッチ数は150色〜238色まで5種類選べるが、標準は[高速ターゲット](=150パッチ) だ。ターゲットプリントを印刷したら、プリントの色調が安定するまでしっかり乾燥させる。Datacolor によると、顔料インクで最低1時間、染料インクなら最低3時間は乾燥させた方がいいそうだ。
プリンターの自動補正を OFF に
 いよいよターゲットを読み込む。Spyder3 Print には、1005 Spectroセンサーが同梱している。まずは Spectro センサー自体のキャリブレーションを行い、それからターゲットの読み込みをはじめる。読み込みが終わったら、プロファイルが作成される。これに好きな名前を付けて保存すれば完了だ。
 ところで、プリントの色などの見え方は環境光、たとえば部屋の明かりによって左右される。そこで「プロファイル設定の作成画面」に現れる[PreciseLight 明るさスライダー]で環境光に合わせた明るさを、[PreciseLight 色温度スライダー]で環境光に合わせた色温度の調整が行えるようになっている。また[絶対グレー]チェックボックスのチェックを外すと、[用紙相対グレーモード]になり、グレーに用紙のトーンが加味される。自然なグレー再現やシャドー部のトーン再現に有効なので試してみるいい。
 ここまでの作業で注意しておかなければならないのが、プリンタードライバーの自動補正を必ず“オフ”にしておくこと。自動補正が“オン”なっているとプロファイルは正確さを欠いてしまう。また、作成・保存したプロファイルと異なる用紙を使って印刷する場合は、新しい用紙に合わせてプロファイルも新たに作る必要がある。
プロファイルを選択できるソフトで出力
 作成したプリンタープロファイルは、そのままではプリントに反映されない。プロファイルを活かした印刷には Adobe Photoshop のようなカラーマネジメント対応の画像ソフトを利用する。Photoshop を例にすると、メニューの[ファイル]のなかになる[プリントプレビュー]でプリント画面を表示し、[オプション]の[カラー処理]を[Photoshopによるカラー処理]にし、[プリンタープロファイル]は、Speyder3 Print で作成・保存したプロファイルを選択。[マッチング方式]は[彩度]を選ぶ。これでOK、あとはプリントするだけだ。もちろん自動補正や色調補正などはオフ。これでモニター画像とマッチングのとれた明るさ、色調のプリントができあがる。さらにプロファイルを微妙にコントロールしたいなら、手動によるプロファイル補正も行えるようになっている。
 モニタープロファイルの作成と比べると、プリンタープロファイルの作成は、やや行程が煩雑に感じられるかもしれない。それでも、気に入ったプリントが作れずに用紙やインクを消費し、何度もやり直す時間を考えたら、プリンタープロファイルを作成して印刷に臨んだ方が速く正確な作品が得られることは間違いない。
主なプロフィール
平成20年1月18日発表
平成20年2月28日発売
Windows Vista/XP/2000
Mac OS X 10.3〜10.5
プリンタープルーフィング専用
測色センサー、カラーパッチ付属
発表時ニュースを読む
データカラー スパイダー3 エリート パッケージ
プリンタープロファイルを作成する Spyder3 Print は、単独で購入すると8万8,000円と高価。モニターキャリブレーションシステムの「Elite」とセットになった「Studio」だと10万8,000円で3万円弱ほどお得。

 

写真をクリックすると拡大画像になります。
☆センサーとカラーパッチを知る
1005 スペクトロ カラリメーター 表面 1005 スペクトロ カラリメーター 裏面 ターゲット
1005 Spectro センサーを設置台に載せた状態。USBケーブルでパソコンと接続する。センサー自体のキャリブレーションはその状態で行える。
1005 Spectro センサーの裏。カラーパッチを読み込む前に、付属の白輝度調整タイルでセンサー自体を初期化する。
センサーで測定するのは、プリンターから出力した、「ターゲット」と呼ぶカラーパッチ。A4に150色のパッチを刷った。
 
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☆プリンタープロファイルを作って印刷
プリンタ定義
印刷品質チェック
ターゲットの選択
プリンタ定義 印刷品質チェック ターゲットの選択
ソフトウェアを起動させると、プリンター定義画面が現れる。プリンター名や用紙名、使用インクなどを間違いのないよう記入する。
印刷してプリンターの状態が問題ないか確認する。次にメディア設定チェックで、トーン再現を確認。なお印刷画面は4分割も可能。
印刷するパッチの数を決めターゲットを印刷する。通常は高速=150パッチを選択。高品質=225パッチのほか、小さな用紙3枚あるいはA3に刷る上級=729パッチもある。
 
ターゲットのプリント
ターゲットの色測定
プロファイル設定の作成
ターゲットのプリント ターゲットの色測定 プロファイル設定の作成
今回は高速ターゲットを選択。A4サイズの用紙に150色のパッチが印刷された。プリンター名と用紙名が正しく印刷されているか確認する。異なる名前だと正確なプロファイルは作れない。
Spectroセンサーでパッチを読み込む。このときガイドとして写真の SpyderGuideを使用すると、より正確な読み込みを行うことが可能だ。作業はパソコンのモニター画面でも表示される。
任意のプロファイル名を付ける。キヤノンの写真用紙・光沢ゴールドを使ったので「canon_gold」にした。このあと、モニター上で画像を確認するソフトプルーフを行い、プロファイルを微調整、再生成もできる。
 
プロファイルの選択
プリント
モニター画像とプリント画像
プロファイルの選択 プリント モニター画像とプリント画像
Photoshop CS2のプリント画面。「カラー処理」は[Photoshopによるカラー処理]、「プリンタープロファイル」は作成したプロファイルを選択。「マッチング方法」は[彩度]で「黒点補正」にチェック。
プリントの色判断はしっかり乾いてから行おう。染料インクは顔料インク(約3時間)より乾燥時間が長い(およそ1日)。
Spyder3 Elite でキャリブレーションしたモニターと、Spyder3 Print で作成したプロファイルを使用したプリント。こうしてプロファイルをそれぞれ反映してみると、色調や明るさを統一できることがわかるだろう。
 
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☆プリンタープロファイルの効果を実感
●純正プリンタードライバーの標準プリント
●作成したプリンタープロファイルによるプリント
純正プリンタードライバーの標準プリント 作成したプリンタープロファイルによるプリント
PIXUS のドライバーの自動補正は「オン」。画像のシャドー部に惑わされたのか、モニターよりずっと明るくプリントされた。人物の肌も赤みが強い。
Photoshop からプリンタープロファイルを使用して出力したプリント。モニターとほぼ同じ仕上がりになった。
 
システム要件 ●コンピュータ:PC/AT互換機、Macintosh ●OS:Windows Vista /XP/2000、Mac OS X 10.3〜 ●モニター解像度:1024×768ピクセル以上 ●必須インターフェイス:USB
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