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ニコン D700
  (11498 ヒット)
D300のボディにD3 の機能を凝縮
 ニコンD700は、D3 に続くニコンFXフォーマット機の第2弾となる。フルサイズ・デジタル一眼レフに魅力を感じているが、D3 は大きくて重い、価格も高い、とその購入に躊躇していた人たちに向けて、中身はD3 のままで、小型軽量かつ低価格のFXフォーマットカメラとして発表された。ボディサイズや重量はD300よりひとまわり大きく重いが、操作系も含めて外観デザインはほとんど同じ。それでいて撮像素子や画像処理など、いわゆるデジタル部や測光、AF系などはD3 のそれを搭載している。
 大きな違いは、ファインダー視野率がD3 やD300が100%であるのに対して、D700は95%にとどまっていること。これを除けば 「外観はD300、中身はD3」 と考えてもいい。もちろん常用ISO感度はISO200〜6400で、感度拡張機能をONにすることで、最高ISO25600を選ぶこともできる。
センサークリーニングや新しい情報表示システムはD3 にないもの
 D700にはD3 を越える機能がふたつあって、ひとつはイメージセンサークリーニング機能を搭載していることだ。D300と同じローパスフィルターを振動させて付着したゴミを除去する方式だ。FXフォーマット用の大型ローパスフィルターを振動させることは大変に困難であったのだが、D700ではいくつかの工夫でそれを解決し、搭載を可能にした。
 もうひとつは、背面液晶モニターの画面に表示される情報表示パネル画面を見ながら、さまざまな撮影機能がダイレクトに選べたり設定できる機能を新しく備えたことだ。
 連写性能は、ボディ単体では最高約5コマ/秒であるが、別売のマルチパワーバッテリーパック 「MB-D10」 の装着により、最速約8コマ/秒の高速連続撮影を実現する。要望が多かったとされる、内蔵フラッシュの装備もD3 にはないものだ。
視野率に不満を覚えなければお奨めの1台だ
 D700のファーストインプレッションは、D3 ではないしD300でもない、しかし、D3 のようでもありD300のようでもある、というのが正直なところだった。
 やはりD3 やD300とはちょっと違うなと感じた部分はふたつあって、ひとつはD700のファインダー視野率が95%しかなかったこと。もうひとつはシャッターを切ったときの音やショックがD3やD300のそれに比べると少し“薄っぺら”な感じがしたこと。ニコンの高級機種独特の重厚感のあるシャッター感触ではなかったことだ。(だからなのだろうか、ニコンはD3 はFXフォーマットの最高機種でD300はDXフォーマットの最高機種と明言しているが、D700については“最高機種”に位置付けていない)
 視野率95%については 「それほど気にすることもないじゃないか」 という意見もあるだろう。しかし、使ってみれば (たぶん) すぐにわかると思うが、D700を持って構えたとたん、気持ちはD3 やD300を使っている錯覚に陥る。そしてD3 もD300も視野率100%だからこそ、D700で撮った画像がその場で再生されるたびに、「なぜ、こんなに余分なものが写り込んでいるのか」と、視野率の甘さに強く不満をいだいてしまうのだと思う。
 画質については、撮像素子や画像処理エンジンがまったく同じなのだから、当然D3 と同じ。ただ、高ISO感度の画質、とくにシャドー部の階調描写力は、わずかながらD700のほうが良いように感じた。
 ノイズの目立ち具合や色調、通常感度での階調描写性能については、D3 とD700は “まったく同じ” と言い切っていい。もし、フルサイズと画質だけにこだわるなら、低価格で小型軽量なD700がもちろんおすすめだ。
主なプロフィール
平成20年7月1日発表
平成20年7月25日発売
有効12.1メガピクセルCMOS
(ニコンFXフォーマット)
ISO6400(+2増感可)
コンパクトフラッシュ
(UDMA対応)
51点AF/コントラストAF(LV時)
1005分割RGBセンサー測光
3.0型液晶モニター
AFライブビュー
フラッシュ内蔵
防塵・防滴
発表時ニュースを読む
ニコン D700 フロント
同じFXフォーマットのD3よりも、DXフォーマットのD300にかなり近い。シンクロ/10ピンターミナルのカバー部がやや異なる。
ニコン D700 トップ
D3 にないフラッシュを内蔵、上面からの眺めはD300とほとんど変わらない。持ったときにボディの厚みを強く感じる。
ニコン D700 リア
D3と同じ高精細約92万ドットの3型液晶を搭載。水準器表示も可能。ファインダー視野率95%がしばらく論議を呼んだ。

 

作例1 ● 超広角を楽しむ
写真をクリックすると拡大画像<640×426>になります。
作例2 ● ボケも活かせる
写真をクリックすると拡大画像<640×426>になります。
作例1 作例2
フルサイズの魅力の第一は、高性能超広角ズームのおかげで高画質な超広角撮影ができること。むろん、DXフォーマットにだって超広角レンズもあるが、無理をしているところがなきにしもあらずだからだ。
■ニコン AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G ED 絞り優先AE (F4) JPEG WBオート ISOオート(ISO720)
フルサイズの魅力その2は、DXフォーマットのカメラに比べて、よりボケ味を活かした描写が楽しめること (ごくわずかな違いだが)。そのぶん、ピント合わせはよりシビアに行わなければならない。
■ニコン AF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm F4.5-5.6G(IF) 絞り優先AE(F8) JPEG WBオート ISO200

 

作例3 ● 解像描写力の高さ
写真をクリックすると拡大画像<640×426>になります。
作例4 ● ISO6400で撮影
写真をクリックすると拡大画像<640×426>になります。
作例3 作例4
望んだような高解像描写が1,210万画素でできるか、という疑問は杞憂だ。D3同様、我々が考えていた約1,200万画素をはるかに超える高い解像描写力を示してくれた。
■ニコン AF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mmF4.5-5.6G(IF) 絞り優先AE(F8 −1.0EV補正) JPEG WBオート ISO200
よほど子細に画像を見るのでなければノイズを気にすることはない。いままで写せなかった、写らなかった場面が高ISO感度と手ブレ補正レンズとの組み合わせで可能になった意味は大きい。
■タムロン AF28-300mm F/3.5-6.3 XR Di VC 絞り優先AE(F8) WB晴天 ISO6400

※作例写真のサムネイル画像と拡大画像は、Web用に解像度と圧縮率を変更しています。
また、著作権者とモーターマガジン社の許可なくこの画像を二次利用することを禁じます。

主な仕様 ●有効画素数:1,210万画素 ●撮像素子:36×23.9mm ニコンFXフォーマットCMOSセンサー ●撮像感度:ISO200〜6400相当 (減感最大ISO100、増感最大ISO25600) ●画像形式:静止画12bit・14bit RAW(ロスレス圧縮/圧縮/非圧縮)/TIFF/JPEG(JPEG+RAW同時記録可) ●記録メディア:コンパクトフラッシュカードType I (UDMA対応) ●ファインダー:ペンタプリズム使用アイレベル式、視野率上下左右95%、倍率約0.72倍、視度調整付き ●フォーカス:51点(クロスタイプ15点)測距、シングルAFサーボ/コンティニュアスAFサーボ(以上予測駆動フォーカスあり)/MF(フォーカスエイド可)、AF微調節可、AF補助光あり ●シャッター:電子制御上下走行式フォーカルプレーンシャッター、30〜1/8,000秒、バルブ、X=1/250秒、1/320秒(ガイドナンバー減少) ●測光方式:1005分割RGBセンサーによるTTL開放測光、マルチパターン/中央部重点/スポット ●露出制御:プログラム(プログラムシフト可)/絞り優先/シャッター優先/マニュアル ●モニター:3.0型(約92万ドット・VGA)低温ポリシリコンTFTカラー液晶、広視野角170°、明るさ調整付 ●ライブビュー:手持ち撮影モード(51点AF)/三脚撮影モード(コントラストAF) ●内蔵フラッシュ:ガイドナンバー約17(ISO200)、●電源:Li-ionリチャージャブルバッテリーEN-EL3e / 別売ACアダプターによるAC駆動 ●サイズ:W147×H123×D77mm ●重さ:約995g(本体)1
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