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DxO Optics Pro v5
  (5346 ヒット)
プロのレタッチテクニックを自動化
 DxO Optics Pro、月刊カメラマンやカメラマンwebでも何度か取り上げられたことがあるので、名前を知っている方や既にお使いの方もいることだろう。筆者も以前から気になっているソフトだった。2年ほど前に旧バージョンを試用し、その素晴らしさや有効性は感じていたものの、当時の筆者のPC環境が貧弱で、とても実用に供せる状態ではなかった。その後、PC環境を一新、十分なパフォーマンスが得られたので、あらためて最新バージョンのv5.2を試してみた。
 「DxO Optics Pro って何?」 という問いに一言で答えるならば、「超高度な職人技級の画像処理を誰でも簡単に行えるソフト」となる。この印象も、今後使い込むうちに変わっていくかもしれない。
 処理できる画像はJPEG、TIFFはもちろんRAWもOK。頻繁なバージョンアップで最新のデジタル一眼レフカメラのRAWデータにもいち早く対応している様子。JPEGやTIFFよりもRAWを処理する方がより劣化を抑えられるので、筆者はRAWを推奨するし、この記事もRAWの処理を基本とした。
RAWを現像してみる
 後述するDxO Optics 特有の画像処理とは別に、通常ほとんどのRAW現像ソフトが持つ露出補正、ホワイトバランス、コントラスト、彩度の設定、さらにキヤノンのピクチャースタイルに相当する画像全体の色合いや調子を整えるカラーモードを使って筆者好みの調子に仕上げてみた。
 良い悪いではなく好みの問題だが、長年使い慣れた純正の現像ソフトよりもDxO Optics の方がより筆者好みに仕上げることができた。いま、画像ごとにいくつかの現像ソフトを試し、好みの調子がいちばん得られるソフトを選択することにしているが、DxO Optics もその選択肢にくわわった。
 さて、DxO Optics Pro のRAW現像で特筆すべき点のひとつが、ディテールの再現性の高さ。デジタルカメラの撮像素子は、シグマSD14など一部の機種を除いて、1ピクセルにR・G・B いずれかのデータしか得られない (原色フィルター方式)。その後の画像処理によって1ピクセルごとにR・G・B すべての情報を作りだしているのだが、もともと存在しない2色の情報は周りのデータをもとに予想して作り出している。しかし、その予想が外れると被写体とは異なる線が現れたり偽色が現れる。DxO Optics Pro は、今回のVer.5で現像アルゴリズムを進化させ、よりディテールの再現性を高め、偽色の発生を抑え、他の現像ソフトよりも高精度な画像を作ることができる。
カラーレンダリングで銀塩フィルム調に仕上げる
 DxO Optics Pro は、「カラーレンダリング」 という機能を使って銀塩フィルム調に仕上げることができる。デフォルトでは5種類のフィルムを選択できるが、別売りの 『DxO FilmPack』 を購入すれば20種類以上のバリエーションとなる。筆者自身がもう何年もフィルムを使っていないので、実際のフィルムに似ているかどうか言及できないけれど、全体の調子は劇的に変化する。難しい操作は全くなし。あらかじめ用意された設定のなかから自分のイメージに合う設定を選択するだけだ。
 さらに、カメラの機種も選択できるのだ。たとえば、キヤノンで撮影した画像をニコン風に仕上げる…など。撮影時のカメラの設定、あるいは純正RAW現像ソフトでは物足りない人には選択肢が非常に増えるので、自分の世界をより深く追求できることと思う。
注目の DxO ライティング
 ここからが本題とも言うべき、筆者が最も注目している機能、ライティング補正の話。この機能を使うと、ハイライト側の調子はほとんど変えずにシャドー側のみを、まるで撮影現場でレフ板などの補助光を用いたように明るくすることができる。仕上がりが非常に自然で、後処理を行ったとはほとんどわからない。ほかの汎用画像処理ソフトで同じような仕上がりを得るのは至難の技だ。
 むろん撮影現場で補助光を用いてイメージ通りのライティングで撮影するのがベターではあるが、物理的にレフ板を設置できなかったり、補助光で補いたいところが広範囲だったりなど、思い通りのライティングが得られない場所も多々ある。しかし、この機能を用いれば、いとも簡単に補助光を用いたような効果が得られるのだ。「この機能のためだけに DxO Optics Pro を購入しても十分な価値あり!」と思うほどだ。
 操作方法はいたって簡単。効果の大まかな強弱 「少し」「ふつう」「強く」 のいずれかを選択し、さらに画面上で変化を確認しながら自分の狙いに合うようにスライダーを左右に動かすだけ。JPEGにも対応しているが、効果を強めすぎるとノイズが浮いてくるので、RAWを処理する方がベターだ。
 以上、ごく一部ではあるが、とくに気になった機能を紹介した。今回の試用後、DxO Optics Pro は筆者にとってなくてはならないソフトのひとつとなった。期間は限られるが体験版でも全機能が使えるので、是非一度試してみてはどうだろう。「モジュール」 と呼ばれる、カメラやレンズの機種ごとの個々のデータをダウンロードしてインストールする形だが、モジュールは後からいつでも追加できるので初めは必要な分だけに方がスムーズにダウンロードできる。
主なプロフィール
平成19年10月2日発表
平成19年10月末発売
Windows Vista/XP(SP2)
Mac OS X v10.4/10.5
画質自動向上ソフト
RAW現像
発表時ニュースを読む
DxO Optics Pro 5 パッケージ
パッケージ。Optics Pro v5 にはスタンダード版とエリート版があるが、機能はまったく同じで、サポートするカメラとレンズの種類の違いだけ。いわゆるプロ機はエリート版がサポートする。
DxO Optics Pro v5 起動中の画面
【起動画面】 起動中、デジタル一眼レフの連写音が聞こえる! 本物の音と思われるが機種は不明。音は消すこともできる。
DxO Optics Pro v5の選択画面
【選択画面】 左上の 「選択」 タブを選ぶと、左にフォルダ階層、右にフォルダ内画像のサムネイルが表示され、処理したい画像を選択する。RAWのサムネイルも表示される。
DxO Optics Pro v5の補正画面
【補正画面】 左上の 「補正」 タブを選んで補正画面に。右に補正パレットが出る。画像ごとに各種のパラメータを使って補正を行う。

 

写真をクリックすると拡大画像になります。
◆ RAWファイルを現像をしてみる
[DxO Optics Pro で現像]
[Canon DPPで現像]
DxO Optics Pro v5で現像 → 部分拡大
<部分拡大>
髪の毛が、細部にわたって解像されている。
キヤノンDPPで現像 → 部分拡大
<部分拡大>
髪の毛が細切れになったり、解像できずにつぶれてしまっている。
この画像ではDxO Optics Pro の方が筆者好みに仕上げることができた。
キヤノン純正のRAW現像ソフト 「Digital Photo Professional」 で仕上げたが、筆者の好みとはちょっと離れた画像にしか仕上げられなかった。
■共通データ:キヤノン EOS-1D Mark III + EF50mm F1.4 F2 1/1,250秒 RAW ISO100
■モデル:新実菜々子 (ピースモア所属) / 写真協力:BOMB.TV http://www.bomb.tv/
 
写真をクリックすると拡大画像になります。
◆ カラーレンダリングを試してみる
● カラーレンダリングの設定画面
[カメラ設定のまま]
[Fuji Velvia 100]を選択
カラーレンダリング設定画面 カメラ設定のまま ベルビア100 モード
 
[Fuji Astia 100]を選択
[Fuji Provia 100]を選択
[Kodak Ektachrome 100 VS]を選択
アスティア100 モード プロビア100 モード エクタクローム100 モード
 
[Kodak Kodachrome 64]を選択
[ニコン D3]を選択
 
コダクローム64 モード ニコンD3 モード
■共通データ:キヤノン EOS-1D Mark III + EF24mm F1.4L F4.5 1/400秒 RAW ISO100
■モデル:新実菜々子 (ピースモア所属) / 写真協力:BOMB.TV http://www.bomb.tv/
 
写真をクリックすると拡大画像になります。
◆ DxO ライティングの効果を試す
● DxO Lighting の設定画面
作例1
DxO ライティングの設定画面 DxO ライティング 処理前 [未処理]
ハイライト、つまり陽の光の当たっている葉は良いのだが、奥のボケた背景が暗すぎてバランスが悪い。
→ DxO ライティング 処理後 [処理後]
DxO Lighting を用い、ハイライトは変えずにシャドーをイメージ通りの明るさに仕上げた。
  ■共通データ:キヤノン EOS Kiss X2 + EF70-200mm F2.8L IS 絞り優先AE (F2.8) WB太陽光 ISO100
 
作例2
DxO ライティング 処理前 [未処理]
プログラムAEで撮影。Kiss X2 の場合、プログラムAEでストロボを使用すると、1/60秒以下にはシャッター速度が設定されないらしく、背景は暗く写ってしまった。
→ DxO ライティング 処理後 [処理後]
DxO Lighting で背景を適度に明るくした。撮影時にもっとシャッター速度を遅くすれば背景を明るく写すことも可能だが、あまり遅すぎると被写体ブレが発生し、モデルと背景が重なって写ってしまう。
■共通データ:キヤノン EOS Kiss X2 + EF-S18-55mm F4.5-5.6 IS プログラムAE (F4 1/60秒) RAW ISO400
 
テスト環境 ● OS :Windows XP (Service Pack 2) ●DxO Optics Pro :Ver.5.2.1 ●DPP :Ver.3.4.1.1
動作環境 【Windows】 ●CPU :Intel Pentium 4プロセッサ、または同等のAMD プロセッサ (Intel Dual Core以上推奨) ●OS :Windows Vista/XP(Service Pack 2) ●RAM:1GB (スタンダード版)/2GB (エリート版) ●ハードディスク空き容量 :120MB
【Macintosh】 ●CPU :ユニバーサルバイナリ(G4、G5またはIntel CPU) ●OS :Mac OS X 10.4または10.5 ●RAM :1GB (スタンダード版) /2GB (エリート版) ●ハードディスク空き容量 :120MB
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