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プロのレタッチテクニックを自動化
DxO Optics Pro、月刊カメラマンやカメラマンwebでも何度か取り上げられたことがあるので、名前を知っている方や既にお使いの方もいることだろう。筆者も以前から気になっているソフトだった。2年ほど前に旧バージョンを試用し、その素晴らしさや有効性は感じていたものの、当時の筆者のPC環境が貧弱で、とても実用に供せる状態ではなかった。その後、PC環境を一新、十分なパフォーマンスが得られたので、あらためて最新バージョンのv5.2を試してみた。
「DxO Optics Pro って何?」 という問いに一言で答えるならば、「超高度な職人技級の画像処理を誰でも簡単に行えるソフト」となる。この印象も、今後使い込むうちに変わっていくかもしれない。
処理できる画像はJPEG、TIFFはもちろんRAWもOK。頻繁なバージョンアップで最新のデジタル一眼レフカメラのRAWデータにもいち早く対応している様子。JPEGやTIFFよりもRAWを処理する方がより劣化を抑えられるので、筆者はRAWを推奨するし、この記事もRAWの処理を基本とした。
RAWを現像してみる
後述するDxO Optics 特有の画像処理とは別に、通常ほとんどのRAW現像ソフトが持つ露出補正、ホワイトバランス、コントラスト、彩度の設定、さらにキヤノンのピクチャースタイルに相当する画像全体の色合いや調子を整えるカラーモードを使って筆者好みの調子に仕上げてみた。
良い悪いではなく好みの問題だが、長年使い慣れた純正の現像ソフトよりもDxO Optics の方がより筆者好みに仕上げることができた。いま、画像ごとにいくつかの現像ソフトを試し、好みの調子がいちばん得られるソフトを選択することにしているが、DxO Optics もその選択肢にくわわった。
さて、DxO Optics Pro のRAW現像で特筆すべき点のひとつが、ディテールの再現性の高さ。デジタルカメラの撮像素子は、シグマSD14など一部の機種を除いて、1ピクセルにR・G・B いずれかのデータしか得られない (原色フィルター方式)。その後の画像処理によって1ピクセルごとにR・G・B すべての情報を作りだしているのだが、もともと存在しない2色の情報は周りのデータをもとに予想して作り出している。しかし、その予想が外れると被写体とは異なる線が現れたり偽色が現れる。DxO Optics Pro は、今回のVer.5で現像アルゴリズムを進化させ、よりディテールの再現性を高め、偽色の発生を抑え、他の現像ソフトよりも高精度な画像を作ることができる。
カラーレンダリングで銀塩フィルム調に仕上げる
DxO Optics Pro は、「カラーレンダリング」 という機能を使って銀塩フィルム調に仕上げることができる。デフォルトでは5種類のフィルムを選択できるが、別売りの 『DxO FilmPack』 を購入すれば20種類以上のバリエーションとなる。筆者自身がもう何年もフィルムを使っていないので、実際のフィルムに似ているかどうか言及できないけれど、全体の調子は劇的に変化する。難しい操作は全くなし。あらかじめ用意された設定のなかから自分のイメージに合う設定を選択するだけだ。
さらに、カメラの機種も選択できるのだ。たとえば、キヤノンで撮影した画像をニコン風に仕上げる…など。撮影時のカメラの設定、あるいは純正RAW現像ソフトでは物足りない人には選択肢が非常に増えるので、自分の世界をより深く追求できることと思う。
注目の DxO ライティング
ここからが本題とも言うべき、筆者が最も注目している機能、ライティング補正の話。この機能を使うと、ハイライト側の調子はほとんど変えずにシャドー側のみを、まるで撮影現場でレフ板などの補助光を用いたように明るくすることができる。仕上がりが非常に自然で、後処理を行ったとはほとんどわからない。ほかの汎用画像処理ソフトで同じような仕上がりを得るのは至難の技だ。
むろん撮影現場で補助光を用いてイメージ通りのライティングで撮影するのがベターではあるが、物理的にレフ板を設置できなかったり、補助光で補いたいところが広範囲だったりなど、思い通りのライティングが得られない場所も多々ある。しかし、この機能を用いれば、いとも簡単に補助光を用いたような効果が得られるのだ。「この機能のためだけに DxO Optics Pro を購入しても十分な価値あり!」と思うほどだ。
操作方法はいたって簡単。効果の大まかな強弱 「少し」「ふつう」「強く」 のいずれかを選択し、さらに画面上で変化を確認しながら自分の狙いに合うようにスライダーを左右に動かすだけ。JPEGにも対応しているが、効果を強めすぎるとノイズが浮いてくるので、RAWを処理する方がベターだ。
以上、ごく一部ではあるが、とくに気になった機能を紹介した。今回の試用後、DxO Optics Pro は筆者にとってなくてはならないソフトのひとつとなった。期間は限られるが体験版でも全機能が使えるので、是非一度試してみてはどうだろう。「モジュール」 と呼ばれる、カメラやレンズの機種ごとの個々のデータをダウンロードしてインストールする形だが、モジュールは後からいつでも追加できるので初めは必要な分だけに方がスムーズにダウンロードできる。
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