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タムロン AF18-270mm F/3.5-6.3 Di II VC LD Aspherical [IF] MACRO (Model B003)
  (14206 ヒット)
400mm相当を超える望遠と1:3.5のマクロ機能
 APS-Cサイズ相当の撮像素子を採用するデジタル一眼レフカメラ専用のレンズとしては、「世界初・世界最大」 となるズーム倍率15倍のズームレンズである。タムロンには、すでに高倍率ズームとして 「AF18-250mm F/3.5-6.3 Di II 」 があるが、それを望遠側に焦点距離を少し伸ばし、さらにタムロンが独自開発した光学式手ブレ補正機構 (VC=Vibration Compensation) を搭載させたのが、このAF18-270mmズームだといってもよい。
 もちろんレンズ構成は一新されている。VCを内蔵させ、望遠側が伸びたことなどによりAF18-250mmズームレンズに比べて少し大きく重くなってはいる。とはいえ、このクラスのズームレンズとしては相当にコンパクトに仕上がっていると言ってもいいだろう。さすがタムロンは、高倍率ズームレンズについては優れた開発技術を備えている 「本家」 だけあって、次々に素晴らしい注目の高倍率ズームレンズを出してきてくれる。
 対応ボディにはニコン用とキヤノン用があって、ニコンのDXフォーマット・デジタル一眼レフカメラだと約27〜405mm相当の画角になる。キヤノンのAPS-Cフォーマット・デジタル一眼レフカメラだと約29〜432mm相当の画角をカバーする (ともに35mm判換算値で) 。さらに、これだけの高倍率で、なおかつ超望遠撮影ができるにもかかわらず、最短撮影距離がズーム全域でなんの制限もなく49cmまで、というのにも驚かされる。インナーフォーカス方式の宿命で、49cmの至近距離では実質的に焦点距離は300mm相当 (35mm判換算) までになってしまうが、しかしそれでも、たとえばCFカードを2枚並べてそれをほぼフルフレームで撮影できるほどにクローズアップが可能だ。広角から超望遠、そしてマクロ撮影まで可能で、なおかつ手ブレ補正機構も内蔵しているというオールマイティーな “万能レンズ”だ。
高倍率ズームに手ブレ補正は欠かせないパートナー
 そのタムロン独自開発の手ブレ補正 (VC) が、これまたよく効くのだ。補正レンズ周辺に3対の駆動コイルとマグネット&ヨーク、そして摺動用の3個の超小型の球 (スチールボール) を配置した独特の3軸制御構造になっている。ボールの転がり摩擦だけで補正レンズを支持することにより、スムーズでスピーディな応答をする機構である。シャッタースピード換算で約4段分以上 (カメラの構え方によっては5段分ぐらい) の手ブレ補正効果を発揮させる。
 400mm相当の超望遠撮影ができるといっても、三脚を使用しなければシャープな画像が得られないというのでは、せっかくの高倍率ズームレンズも “宝の持ち腐れ” ではないか。高性能な手ブレ補正の機能が備わっているだけで、じつに多様でシビアな被写体や撮影条件にも気軽にフットワークよく対応できる。こうした高倍率ズームレンズには手ブレ補正機構は必須なのだ。
 LD (異常低分散) レンズを2枚、非球面レンズを3枚を使用した13群18枚の贅沢なレンズ構成で、さらに、徹底したゴースト・フレア対策がとられているのもこのズームレンズの特長だ。「インターナル・サーフェイス・コーティング」 と呼ばれるレンズ貼り合わせ面のコーティング技術を採用し、デジタル一眼レフカメラ特有の内面反射を抑え、その結果、クリアでヌケのよい画像が得られるようにしている。
 一度、このズームレンズを使ってしまうと、その便利さの “魔力” に取り憑かれてしまってレンズ交換しようという気持ちがまったく起こらない。それがAF18-270mm VCズームの “唯一の欠点” と言えるかもしれない。とくに不精者には要注意レンズだぞ。
主なプロフィール
平成20年9月1日発表
平成20年9月20日発売
(ニコン用)
/10月2日(キヤノン用)
高倍率ズーム(15倍)
デジタル専用
(APS-Cフォーマット)
マクロ機能
光学式手ブレ補正
発表時ニュースを読む
タムロン AF18-270mm F/3.5-6.3 Di II VC LD アスフェリカル[IF]マクロ
最大径φ79.6mm、全長101mm、重さ550gというコンパクトさから15倍のズーム比率は想像できない。しかも最大約4段分の手ブレ補正機能まであるとは…。
タムロン AF18-270mm F/3.5-6.3 Di II VC LD アスフェリカル[IF]マクロ  レンズ構成図
ズームしても全長の変わらないインナーフォーカス式の13群18枚構成。LD2枚、複合非球面3枚、AD1枚という高性能な硝材を惜しみなく使用。

 

● 作例 1
写真をクリックすると拡大画像<640×428>になります。
● 作例2
写真をクリックすると拡大画像<640×428>になります。
作例1 (C) 田中希美男 作例2 (C) 田中希美男
270mmの望遠端では、開放絞り値 (F6.3) では少し描写が甘くなる傾向がある。でも、1〜2段ほど絞り込んでやるだけで描写はぐんとシャープになる。絞り込んでシャッタースピードが遅くなっても手ブレ補正が効いてくれるから安心だ。
■ニコンD60 絞り優先AE (F11 −1/3EV露出補正 1/60秒) WBオート ISO200
広角端で少し樽型の、望遠端で糸巻き型の歪曲収差が目立ってくるが、しかしこれだけの高倍率ズームにしては大変に少ない方だと思う。むろん、ズーム焦点距離の中間あたりではほとんど目立たなくなる。
 
■ニコンD60 絞り優先AE (F8 −1/3EV露出補正 1/125秒) WBオート ISO200

 

● 作例3
写真をクリックすると拡大画像<640×428>になります。
● 作例4
写真をクリックすると拡大画像<640×427>になります。
作例3 (C) 田中希美男 作例4 (C) 田中希美男
高倍率ズームレンズ使用時の注意点はピント合わせ。必ず、先に構図を選んで、その焦点距離でAFすること。AF後にズーミングすると (とくに広角側から望遠側に) 、ピントがズレてしまうことがある。手ブレ補正が備わっているからといって、安易にシャッターを切ることも避けたい。
■ニコンD300 絞り優先AE (F8 +1/3EV露出補正 1/30秒) WBオート ISO800
キヤノン用は発売前のベータ版。APS-C相当のデジタル一眼と組み合わせると、望遠側は430mm近くにもなっていいのだが、広角側が約29mm相当の “準広角” 画角になってしまうのが少し残念。しかし、ほかに代わる高倍率ズームがないので、そこは我慢。
 
■キヤノンEOS 50D 絞り優先AE (F8 +1/3EV露出補正 1/200秒) WBオート ISO800

※作例写真のサムネイル画像と拡大画像は、Web用に解像度と圧縮率を変更しています。
キヤノン用はベータ機のため、製品版とは画質が異なる場合があります。
また、著作権者とモーターマガジン社の許可なくこの画像を二次利用することを禁じます。

主な仕様 ※全長と重さはニコン用 ●焦点距離:18 - 270mm ●対角画角:75°33' - 5°55’ ●開放絞り:F/3.5 - F/6.3 ●最小絞り:F/22 - F/44 ●絞り羽根:7枚 ●レンズ構成:13群18枚 (LDレンズ2枚、複合非球面レンズ3枚、ADレンズ1枚) ●最短撮影距離:49cm (ズーム全域) ●最大撮影倍率:1/3.5倍(テレ端) ●フィルター径:φ72mm ●最大径×全長:φ79.6×101.0mm ●重さ:550g ●対応マウント:キヤノンEF-S/ニコンDX (AFモーター内蔵)
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