APS-Cサイズ撮像素子を搭載するデジタル一眼レフ専用の超広角ズームが10-20mm F4-5.6 EX DC HSMだ。広角側が10mmの立ち上がりということは、35mm判換算で約15mm相当(ニコンボディの場合)ということになり、十分すぎるほど広い画角を得るとともに、超広角ならではのパースペクティブ(遠近感)を強烈に生かした撮影が可能になる。
スペック的には開放絞り値がF4-5.6とやや暗めだが、広角なので実用ではそれほど気にならない感じだ。対応マウントは、シグマ、キヤノン、ニコンの3種類で、いずれも超音波モーター(HSM)によるAF駆動のため、ピント合わせ時のレスポンスや速度は文句なく、使用感はとてもよい。もちろん、AF後に切り替えなしでMFへ移行できるフルタイムマニュアルフォーカスも可能だ。操作していて唯一気になったのは、ズームリングの回転トルクが一定ではなく、部分的に軽くなったり重くなったりすることだが、これは内部のズームカムの動きが複雑なためだろう。
画質は開放からなかなか良好で、これだけの超広角なのに画面周辺部でも流れや乱れが少ないのには感心した。最近のシグマレンズにしては色乗りが少し弱い印象で、特に青味が薄くなる傾向があるようだが、もちろん問題になるほどではない。今のところ、APS-Cサイズ撮像素子のデジタル専用広角ズームで広角側が10mmから立ち上がるのは、このシグマとキヤノンEF-S10〜22mmF3.5-4.5USMの2本しかなく、少しでも広角の画角を必要とする人にとっては大いに注目すべき1本といえる。しかも、キヤノンEF-SレンズはEOS D60やEOS10Dには装着できないことを考えると、それらのボディを使っているユーザーにとってもラッキーなレンズだ。このクラスとしては価格的な魅力も大きい。
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