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オリンパス PEN E-P1
  (3190 ヒット)
ファッショナブルな外観とGUI が現代版ペンの証
 マイクロフォーサーズ規格のメリットを最大限に生かし、レンズ交換を可能にしながらもスリムでコンパクトなボディ。ミラーレスだからレンズを外すとセンサーがむき出しになるが、ほぼ完璧と言えるダストリダクションシステムSSWF (スーパーソニックウェーブフィルター=超音波防塵フィルター) があるからこそ実現したボディ構造と言える。
 約45年前に発売されたレンズ交換可能な 「ペンF」 シリーズを彷彿させるデザインに懐かしさを感じる人も多いだろう。ボディサイズも当時とほぼ同じ。パンケーキレンズ M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8 とのセットは “一眼" というより “ハイエンドコンパクト" の雰囲気さえ漂う。金属の質感を前面に出したシルバーの他に、ペイントのホワイトも用意され、ファッション性も意識している。
 操作系には、各種設定方法がいろいろ用意されていたが、ほとんど設定変更をしない項目が表に出ていたり、設定したい項目にたどり着くまでのステップ数が多かったりと使いにくい部分もあった。ただ、撮影時に必要な設定のみを画面右側に、選択項目を画面下に帯状に表示する 「ライブコントロール」 と呼ぶ新しいGUI (グラフィック ユーザー インターフェイス) はわかりやすく、画面の切り替えなくサブダイヤルでスピーディーに設定できるのは使いやすかった。
心強い味方、ボディ内手ぶれ補正
 有効約1,230万画素の4/3型ハイスピードLive MOSセンサーや撮影機能、ボディ内手ぶれ補正などの基本的な構成はE-620 とほぼ同じ。
 手ぶれ補正は、全方向 (I.S. 1) ・横方向の流し撮り (I.S. 2) ・縦方向の流し撮り (I.S. 3) の 3種類が搭載され、最大約 4段分の効果が得られる。補正効果の度合いは、ホールディングやアングルでも変わってくるため体感することは難しいが、今回の撮影で、「手ブレするだろうな…」 と思えるシャッタースピードはもちろん、不安定なアングルでもしっかりと効果を発揮してくれた。カメラ自体のホールディングのしやすさやコンパクトなボディとレンズの重量バランスもあるが、1/4秒の低速シャッタースピードでも手持ちで撮影できた。
 また、フォーサーズアダプター MMF+1 を介せばフォーサーズシステムレンズでも、OMアダプター MF-2 を介せばOMレンズでも、焦点距離を設定することで手ぶれ補正の恩恵にあずかれるのはボディ内蔵手ぶれ補正機構の大きな強みである。
実用性の高い動画撮影機能
 いっぽう、画像処理エンジンが新開発の 「TruePic V」 へ進化したことで、ISO6400 の高ISO感度撮影や、オリンパスでは初となる720pのHD記録による動画撮影が可能になった。
 ISO6400 という高ISO感度は、ほとんど光のない状況でも撮影を可能にし、デジタルならではの新たな表現を提供する。月の光さえあれば、被写体はもちろん空さえ明るく写ってしまう。カメラがまだ試作段階で最終的なクオリティは出せていなかったようだが、せっかくの ISO6400 なのだから、もう少しノイズが少なくなってくれることを願う。
 HD動画の撮影はオリンパス初となるが、絞り優先AEやマニュアル露出はもちろん、動画撮影中のAF、シングルAFからMFへの切り替えでピント位置をズラしたりと、静止画を撮影するときとほぼ同じ機能が使える (ボディ内手ぶれ補正は使えず、代わりに電子手ぶれ補正が働く。顔検出は使用不可) 。完成度は高いと言えよう。
 焦点距離の長いレンズなどで得られる大きなボケのある映像は、一般のビデオカメラでは不可能なため、これだけでも価値のあるもの。また、アートフィルターをかけたままの動画撮影も可能になった。処理しながらの撮影となるためフィルターの種類によってコンティニュアスAFの動作が制限されたりすることもあるらしいが、オリンパス独自でとてもユニーク。遊び心のある動画撮影が楽しめる。
もう少し高精細を望みたい液晶モニター
 一見してわかるように液晶ビューファインダー (EVF) がなく、背面の液晶モニターを見ながらのライブビューが撮影の基本スタイルとなる (オプションに外付け光学ビューファインダーはある) 。モニターサイズは3.0型と大型で、上下左右の視野角も問題ないが、約23万ドットの解像度は、被写界深度が浅い条件でシビアなピントが求められる場面ではちょっと役不足。ほかに選択肢がないだけに、92万ドットくらいの高精細と輝度の自動調整機能が搭載されればもっと使いやすくなるだろう。
 AFは、センサー上のコントラスト値を検出するハイスピードイメージャAFのみとなるが、スピードも精度もこれまでの位相差検出式一眼レフと遜色なく、使っている限り不満に感じることはなかった。
 撮影モードはシーン判別を行い 6種類の設定から自動選択する [i AUTO ] のほか、クリエイティブモードの[P][A][S][M]、[ART](アートフィルター) 、[SCN](シーンモード)、そして動画が用意されている。
 シーンセレクトは全部で18種類。被写体や条件に合わせて選択すれば、絞り値やシャッタースピードはもちろん、仕上がり具合など細かな設定すべてを最適に合わせてくれる。
 今回新たに追加された 「e ポートレート」 では、顔検出機能以外に、検出した顔の肌部分がきれいに見えるよう画像処理を行う。この処理は撮影後にカメラ内で行われるため、アートフィルターで撮影したときと同じように若干の時間を要するが、通常の画像と比べるとその違いは一目瞭然。人物の肌が滑らかで透明感のある見ために仕上がる。ほかのシーンモードも仕上がり具合に工夫が凝らされているためどんどん活用しよう。
(並木 隆)
主なプロフィール
平成21年6月16日発表
平成21年7月3日(キット)/31日(ボディ)発売
有効12.3メガLive MOS
(マイクロフォーサーズ)
ISO200〜1600(マニュアルISO100〜6400)
RAW/JPEG(同時記録可)
HD動画
センサーシフト式手ぶれ補正(静止画)
電子手ぶれ補正(動画)
超音波振動式ゴミ除去
SDHCメモリーカード/SDメモリーカード
11点コントラストAF
324分割デジタルESP測光
3.0型液晶モニター
AFライブビュー
HDMI 端子
発表時ニュースを読む
オリンパス ・ペン E-P1 フロント
トップ&ベースカバーと前パネルの仕上げを変えたメタルボディ。シルバーボディには黒の指がかり、ホワイトボディにはライトブラウンの指がかりが固定されている。
オリンパス ・ペン E-P1 トップ
光学ビューファインダーや外部フラッシュのためのホットシューをそなえる。電源、シャッター、露出補正という最低限のボタンが並ぶ。液晶表示パネルはない。
オリンパス ・ペン E-P1 バック
操作部は、サブダイヤルを残して黒に統一。メインダイヤルを十字ボタンが取り囲み、AFL/AEL、Fn、再生、消去、MENU、INFOボタンが独立している。
 
オリンパス ・ペン E-P1 ライブコントロール画面
丸いメインダイヤルで縦列の設定項目を選び、サブダイヤルで横列の数値やパラメーターを選ぶライブコントロール。設定変更が画面にすぐに反映されるので、直感的に設定を選べる。

 

作例1 ● シーンモード : 夜景
写真をクリックすると拡大画像<640×480>になります。
作例2 ● シーンモード : ネイチャーマクロ
写真をクリックすると拡大画像<640×480>になります。
作例1 (C) 並木 隆 作例2 (C) 並木 隆
夜になり、さまざまな色温度の照明 (光源) が入り乱れた条件だが、見ために近い色に仕上がった。
 
■M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8 デジタルESP測光 シーンモード=夜景 (F2.8 1/5秒) WB5300K ISO200 手ブレ補正=I.S. 1
鮮やかに仕上がるネイチャーマクロ。花全体にピントが合うよう絞りが絞り込まれるので、背景のボケは弱くなる。
■M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 デジタルESP測光 クリエイティブプログラム (F9 1/200秒) WBオート ISO200 手ブレ補正=I.S. 1
 
作例3 ● シーンモード : e ポートレート
写真をクリックすると拡大画像<640×480>になります。
作例4 ● アートフィルター : ラフモノクローム
写真をクリックすると拡大画像<640×480>になります。
作例3 (C) 並木 隆 作例4 (C) 並木 隆
肌をなめらかにきれいに仕上げるモード。効果の適用前画像と適用後画像 (2560×1920 のみ) の 2枚が保存される。顔検出の精度は高い。
■M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 デジタルESP測光 クリエイティブプログラム (F5.6 1/6秒) WBオート ISO200 手ブレ補正=I.S. 1
発車直後のモノレール最後部の窓から駅のホームをスローシャッターで撮影。ラフモノクロームは力強さ、荒々しさを前面に出す味付け。
■M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8 デジタルESP測光 クリエイティブプログラム (F2.8 1/20秒) WBオート ISO100 手ブレ補正=I.S. 1
 

※作例はβ機 (試作機) のもので、製品版と異なる場合があります。
作例写真のサムネイル画像と拡大画像は、Web用に解像度と圧縮率を変更しています。
また、著作権者とモーターマガジン社の許可なくこの画像を二次利用することを禁じます。

主な仕様 ●有効画素数 : 1,230万画素 ●撮像素子 : 4/3型 ハイスピード Live MOSセンサー、センサーシフト式手ぶれ補正機構、超音波防塵フィルター ●撮像感度 : オート (初期設定 : ISO200〜1600 、最高ISO6400までカスタマイズ可能) /マニュアル (ISO100〜6400 、1/3EV・1EVステップ選択可) ISOブラケットあり ●画像形式 : 静止画12bit ロスレスRAW/JPEG (同時記録可) 、動画AVI (Motion JPEG) 、音声WAVE (ステレオリニアPCM) ●記録メディア : SDHCメモリーカード/SDメモリーカード ●フォーカス : コントラスト検出式ハイスピードイメージャAF ●フォーカスエリア : 11点測距、オールターゲット/シングルターゲット選択 ●フォーカスモード : シングルAF/コンティニュアスAF/MF/シングルAF+MF ●測光方式 : 324分割TTL開放測光、デジタルESP/中央部重点平均/スポット/スポット (ハイライト/シャドーコントロール付き) ●露出制御 : iAUTO/プログラムAE (プログラムシフト可) /絞り優先AE/シャッター優先AE/マニュアル/アートフィルター/シーンセレクトAE (ポートレート ・eポートレート ・風景 ・風景&人物 ・スポーツ ・夜景 ・夜景&人物 ・チャイルド ・ハイキー ・ローキー ・ぶれ軽減 ・マクロ ・ネイチャーマクロ ・キャンドル ・夕日 ・文書 ・パノラマ ・打ち上げ花火 ・ビーチ&スノー) ●露出制御 : ±3EV (1/3 、1/2 、1EVステップ選択可)、AEブラケットあり ●多重露出 : 2コマ、自動ゲイン補正、再生画 (RAW) +多重 ●シャッター : 電子制御フォーカルプレーン式、60〜1/4,000秒 (1/3 、1/2 、1EVステップ) 、バルブ (初期設定8分、最長30分) 、X=1/180秒以下 ●ドライブ : 3コマ/秒、最大10コマ (RAW時) ●モニター : 3.0型 (約23万ドット) TFT 「ハイパークリスタル液晶 III 」 、±7段輝度調節付き、±7段色温度調節付き、水準器表示可 ●電源 : リチウムイオン充電池 ●撮影可能枚数 (CIPA規格) : 約300枚 (TOSHIBA Class 6 4GB SDHC 使用時) ●サイズ : W120.5×H70×D35mm (突起部除く) ●本体重さ : 約335g
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