先代のEF35-350mmF3.5-5.6Lから焦点距離がワイド側にシフト(35mm→28mm)したため、広々とした絵づくりが可能になった。35mmフルサイズ一眼なら本格的な広角28mmから望遠300mmまでカバーするこのレンズ。APS-HサイズのEOSデジタルの場合は36〜290mmに、APS-CサイズのEOSデジタルだと45〜480mmクラスの超望遠ズームになる。
本体は35-350mmを継承した大柄の鏡胴だ。しかし“白レンズ”は、他の高倍率ズームレンズにはない高級感を持つ。ズーミングは直進式。鏡胴を前方へ伸ばすとテレ側になる。鏡胴には「SMOOTH」と「TIGHT」と書かれたリングがあり、「SMOOTH」にすればズーミングは軽く、「TIGHT」に回すと固くなる。鏡胴の自重落下を防ぐのに効果的な機能だ。
光学系にはUDレンズ、非球面レンズをそれぞれ3枚ずつ使用。とても贅沢なレンズ構成だ。それだけに描写性能は優れている。ワイド側からテレ側まで安定して解像感の高い画像が得られる。周辺光量の低下やディストーションも気にならない。さすが「Lレンズ」と言っていい。ただし、最短撮影距離が70cmと長いのは気になる。画質を重視したせいだろうが、できれば50cmくらいまでには近づきたいものだ。AFは高速でスムーズ。フルタイムMFも可能なので、状況に応じたピント合わせが行える。
このレンズの特徴はこれだけではない。最大の注目点は、手ブレ補正機構「IS」を搭載していること。1.6kgを超える本体に望遠300mmは、スローシャッターではブレやすい。しかしISを搭載したことで、高倍率ズームらしいフットワークを生かした撮影が可能になる。たしかに大きくて重いレンズだが、EOS-1Dシリーズに装着した時の安定性は良好だ。防塵、防滴処理も施されている。Lレンズにふさわしい、プロスペックの高倍率ズームだ。
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