APS-Cサイズの撮像素子を持つデジタル一眼レフ専用超広角ズームレンズだ。12〜24mmは、35mm判換算すると18〜36mm(キヤノンでは19〜38mm)相当になる。ズーム比はわずか2倍だが、標準や望遠ズームの2倍とは異なり、広角では焦点距離がわずか1mm異なるだけでも写りは大きく変化する。超広角18mm相当から標準に近い36mm相当への画角の変化を見ると、数字以上に大きく違いが感じられるはずだ。
本体は、APS-Cサイズ専用とあって超広角ズームとは思えないほど小さい。重量も570gで、ミドルクラスのデジタル一眼レフとのバランスも良好だ。外観は梨地調の仕上げで質感が高く、高級感もある。ズームリングは適度な重さがあり、微妙なズーム操作も行える。またピントリングは、トキナーPROシリーズでおなじみのフォーカスクラッチ機構を搭載。ピントリングを手前にスライドさせるだけで瞬時にMFに切り替わる。MFの感触も良く、操作性はすこぶる快適だ。
レンズ構成は11群13枚。新開発の非球面P-MOレンズや、SD(超低分散)ガラス「FK03」1枚とLD(低分散)ガラス「FK5」を2枚使用。ディストーションを補正し、色収差を抑えた画像を得ることができる。実写した結果も、ズーム全域で安定した画質だ。ワイド側12mmでも周辺光量が豊富。絞り開放からシャープで解像力が高い描写が楽しめる。逆光でもフレアやゴーストが少ない点もうれしい。それでいて標準価格は10万円を切った9万4,500円(税込み)なので、コストパフォーマンスは高いと言えるだろう。
遠近感を強調したダイナミックな写真から、見ために近い自然な雰囲気の写真まで対応でき、風景やスナップなど幅広い被写体で活躍できるレンズだ。マウントがニコンとキヤノンだけなのが残念だが、超広角ズームレンズを軽快に使いたいAPS-Cサイズのデジタル一眼レフユーザーは注目したい。
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