鏡胴前部を赤く細いリングで飾った “Lレンズ” はよく写る。だからといって、 「L」 ではないレンズがちゃんと写らないかと言えば、決してそんなことはない。十分に写るのだ。
では実際に、“Lレンズ” と今回テストした EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM の両方を持っていたとしたら、このレンズをどのようなシーンで使うだろうか。
私の場合、鉄道写真とは言っても人物を撮ることが頻繁にあり、鉄道会社の社員さんや乗客の方々が被写体になる。撮影したい旨を申し出て (許可をもらい) 撮らせてもらうにしても、相手はモデルさんではない。ふつうの人なのだ。だから、見るからに立派な大口径レンズより、このコンパクトなレンズを向けられたほうが緊張感は減るように思う。結果、自然な表情をとらえることができるのだ。
また、広角側で撮影するときは、被写体に思いっ切り寄りながら撮影することが多い。そんなときも、大口径レンズよりは、このEF-Sレンズの方が威圧感を与えにくい。そう考えると、EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM は取材用、スナップ用としてかなり使えるレンズではないだろうか。ちなみに、EOS 50D のようなAPS-CフォーマットのEOSデジタル一眼レフカメラに装着したときの画角は、35mm判換算で27〜136mm相当となる。
そのうえ、シャッタースピードに換算して約3段分の補正効果を有する手ブレ補正機構 「IS」 が装備されていることもあり、ブレに対する安心感は高い。失敗を恐れず、攻めた写真が撮れるはずだ。このような感覚的なこともレンズの戦闘力だと私は考える。キット用レンズだからと敬遠する人も多いけれど、まずはとことん使ってみよう。
(広田 泉)





